クドリャフカの順番

古典部シリーズの一つとして前二作の設定も活かした文化祭当日の話になっています。
文化系の部活動が活発で文化祭も盛り上がるという設定が活かされていますし、氷菓を読んでカンヤ祭の真の意味を知っていると尚更こみ上げてくる物があります。
米澤さん本人もおっしゃっているように題名が本の内容に合っていないかもしれませんが、それが作品自体のクオリティを落とすものではありません。
本筋である十文字事件の結末とそれに伴う奉太郎の省エネとは少し違う感じのする行動。そしてわらしべプロトコルに代表される当日の些細な出来事の積み重ね。
ミステリーだけではなく青春小説としても面白い作品だと思います。