追想五断章

古本屋でバイトをしている主人公がふとしたことをきっかけに来店した女性から父の買いた小説を探してくださいという依頼をされるものの小説で名を売ったような父ではなく、同人誌くらいにしか掲載されていない小説を探すうちに小説に隠された父の真の意図に気づいていくという話です。
読み終えてみると上手くまとめられているという気もしますが、伏線を全て回収しているかというと疑問に思う部分もあり、諸手をあげて傑作とは言いがたい気になります。
読みやすさを重視してメインの謎にだけ注力し、伏線回収はおいておいたという気もしなくないですが、であれば風呂敷を広げる必要もなかった気がしますし。少し消化不良というのが正直な感想です。