SOSの猿

悪魔祓いの資格を持つ家電量販店の店員が知り合いの引きこもりの息子さんをどうにかしようという話とシステム障害によって証券会社が被った被害の原因を探る人物の話が主として進み、なぜか孫悟空をきっかけとしてこの2つの物語が混じり、さらなる展開が起こるという話ですが、個人的には嫌いじゃないです。
ただそれは全体の構成を見た場合の話であって孫悟空を出す必然性はそこにあるのかというと首をひねってしまいます。
でも、前作のあるキングよりもいわゆる伊坂節が出ていて読みやすいとは思います。
厳しい書評をネット上で結構見かけますが、そこまで出来が悪くないとは思いません。
ただ孫悟空を出さなくてもよかったのではと正直思うので、それを蛇足として考えると評価は落ちるのかもしれませんが。