ジェシカが駆け抜けた七年間について

確かこのミスで1位を取った葉桜の翌年に発表された1作だと記憶していますが、今になってようやく読みました。
その翌年のランキングで20位にも入っていない50位までのランキングで見かけたことは記憶していたのでどんな内容なのかは気になっていましたが、感想としては実験的な意欲作という感じでしょうか。
7年前と現在と7年後が複雑に絡んだ時間軸の中で起きた殺人事件を軸に書かれており、確かにトリックというか最後の種明かしにはあっと言わされますが、それ以上でもそれ以下でもないという感じです。
話の軸がしっかりとしている上に最後に一ひねり持ってきた葉桜と比べると確かに落ちる感じはしますが、緻密な構成にはうならされます。
こんな切り口もあるんだと新たな発見をしたい方は一読を。