あるキング

ずば抜けた能力を持つ野球選手がいたとして周りからどんな扱いを受け、どんな人生を送るか、と言う話です。
買ったのではなく、図書館で借りたのですが、正直借りて読んで良かったなという印象です。
所々にシェイクスピアからの引用があり、元ネタを知っていると楽しめたりする部分はありますが、全編を通してあまり伝えたいことが見えにくかったりします。
主人公のエピソードだけを抜き取って書いていけば良い気がするのですが、周辺の人物にも手を出しすぎたため、どこがメインなのかわかりにくい気がします。そういう書き方をしないとシェイクスピアとの関連づけが難しくなるのは分かるのですが。
いつもの伊坂節を期待して読むと悪い意味で裏切られるのではないかなと個人的には思います。