地図男

主人公がある日街中で地図帳を持った男を見かける。それが地図男。
ふとしたきっかけで仲良くなり、その地図帳を見せてもらうとその地図帳には様々な物語が書いてある。
3歳にして素晴らしい音楽性を持ち、素晴らしい楽曲を生み出す男の子の話。東京23区を舞台に自分の住んでいる区のプライドをかけ、将棋やカルタ、バスケなど様々な競技で闘う話。絶えず動き回っていたい少女と破壊し続けなければ生きられない少年の恋愛話。それぞれが魅力ある話だが、地図男は何のためにその物語を紡いでいるのか。
コンセプトは面白いと思うのですが、無理やり結末に持っていった感じがぬぐえず。
もっと地図帳のそれぞれの話を深く掘り下げていったり、地図男自身を深く掘り下げていっても面白くなると思うのですが、ラストへの持って行き方が唐突すぎるかな、と。自分は1時間で読み終わってしまいました。もちろん、長ければ良いというものではないですが素材をもっと大事に扱ってもいいと思います。
帯に面白そうなことが書いてあり書店で買うかどうか迷ったものの買わず図書館で借りましたが、買ったら文句言ってるかなと思います(笑)。ま、好みは人それぞれですから何とも言えませんが。