月の恋人

上手くまとまっており、よくありそうなドラマの原作にはなっていますが、道尾さんである必要はあったのかと疑問に思ってしまうような内容になっていると思います。
よく言えば道尾さんの新境地と言えるのでしょうが、いつもの道尾色を期待して読むと肩透かしを食らいます。
和食の名料理人がフランス料理を作ったというか。それなりのレベルにはなっていると思いますが、真の一級品には届いていないイメージです。
フジテレビのプロデューサーから依頼を受け、色々と制約のある中で執筆したそうですが、今後の作品に良い方向で活かされることを願います。